積雪期の茅ヶ岳(1,704m)~金ヶ岳 ●●★★★△△
茅ヶ岳(1,704 m)とは
茅ヶ岳(1,704 m)の歴史云々の資料はないが、韮崎の駅前から見ても立派な山容を持っている。通称、「ニセ八ツ」とも呼ばれるが、なるほど八ヶ岳のミニチュア盤だ。さしずめ、大明神岳が八ヶ岳で言う天狗岳、茅が岳が硫黄岳、金ヶ岳南峰が横岳、北峰が赤岳といったところか。そうして、槍岩なども小同心に見立てれば面白い。さて、y団はそこまでとして、茅ヶ岳の山容は八ヶ岳とはまた違ったニュアンスを持っているのではないか?というのは、八ヶ岳の華やかさ、人気度に比べ、こちらは地味で目立つ山容ながら人の姿も少ない。都心から見ると、大菩薩や乾徳山の方が茅ヶ岳よりも近くて、高く、また明るいイメージを受ける、前者は、2,000m級の山、校舎は1,000m級の山としてもボーダーラインを引かれる。しかし、僕は大菩薩嶺よりも黒川鶏冠山、乾徳山よりも茅ヶ岳の方に魅了される。それは、この山のイメージに付け加えて、尊敬する深田久弥氏の終焉の地としてでもあろう。
下記は当時のMEMOです。こちらが現在の交通機関の情報となります。 8:08⇒ 10:30⇒ 12:25⇒ ⇒ 13:15⇒ 16:54⇒ 17:39⇒ 18:24⇒ 雪のち晴れ 天気図より、28日の午前中は天気が悪く、午後から回復に向かうだろうとの予想をもとに行動した。夜半、雨が降っており、朝になって雨は止んだが、山に入ると再び空が暗くなり雪となった。しかし、ひどい降りではなかったので、空を伺いながら行動を続行する。稜線に出た頃には雪は止み、鳥がさえずっていたので天気の回復の兆しが見えてきた。午後になって、西の方から青空が広がり、良い山行を楽しむことができた。 全般的に積雪量はわずか(2~3cm)だが、冬期にこの山に登る人は少なく、とれ~るもない。かやが岳からキレットへの下り、金ヶ岳南峰からの下りは、急で雪面もクラストしているので、状態によってはアイゼンも必要、金ヶ岳北峰から浅尾原の下りは、頂上直下が岩尾根で、やせているからスリップに注意。しかし、下るにつれて尾根も広がり、雪も少なくなる。道がぬかっているうえ、枯葉がかむっているので滑りやすい。だが、コースは明瞭で、気を付ければ特別のテクニックは要しない。 新宿駅(23:55)⇒(中央本線、¥1,600)⇒韮崎駅(3:32、7:08)⇒(山梨交通バス(¥220)⇒穂坂柳平(7:25, 7:27)→[1:00]→登山口(8:15, 8:23)→[1:20]→饅頭峠分岐(8:28)→女岩(9:50、10:00)→[0:40]→大明神岳・茅が岳鞍部(10:37, 10:47)→[0:20]→「深田久弥先生終焉之地」木柱(10:55)→茅が岳(11:14 中央線韮崎駅に着いたのは夜中の4時前。リュックを背負っている登山者が数人下車しただけで、しかも僕を除けばみな金峰山に行く一だ。冬の夜、駅で過ごす4時間。実に寒いというその土合は、石油ストーブをゴウゴウたき、炬燵に丸まってみかんを食っている都会人にはわかるまい。あさの冷機でうつらうつらすると、すぐめ目が覚める。こようなことを数回繰り返した後、やっとこさ外が明るくなり、始発列車に乗り込む一が目に付くようになる。腹が減ったら持参の特性サンドイッチスペシャル版をほおばる。な、なんと今回はタマゴサンドも入っている。そして、暖かいウイスキーティーを飲むと、一時的ではあるけれども身体が温まる。さて、ではお料理教室... ミルクを加温し、コーヒー、フラニュー糖をかき混ぜながら溶かす。沸騰したところで、バターの小片を入れ、弱火で溶かして出来上がり。 道はホッチ峠へと続く 岩から清水がしたたり落ちている。 スポンサーサイト 登山ガイドブックと言えば、昔から「ヤマケイアルペンガイド」でした。現在では、山と渓谷社のYamakei ONLINEに、その情報や地図が無料公開されて大変ありがたいですが、やはり本を読む時ならではのバーチャル登山の妄想が楽しいものでもあります。 谷川連峰から苗場山、武尊山までカバーする定番の登山地図です。現在ではスマホのアプリ(お勧めアプリ:山と高原地図)でもコースや大体の現在が見られるようになって大変便利になりましたが、落としたりなくしたり、電池切れなどの時にコースが確認できなくなって途方にくれなくならないよう、現地地図と磁石は必ず持参しましょう。地図と磁石がないと、山でスマホの機能を喪失したら、遭難にもつながる危険性がありますので。 スポンサーサイト 行程概要
期日
1980年2月28日(木)
日程
前夜発日帰り
行程
6時間25分
メンバー
単独
地図
韮崎・御岳昇仙峡(国土地理院)
交通費用
4,020円
宿泊費用
-
参考資料(バス時間)
韮崎駅⇒穂坂
朝雄⇒韮崎駅駅
アクセス
●バス:
●ルートマップ:
山行日誌
1980年2月28日(木)
天候
天気概況
天気図を見ると、北高南低ガタの気圧配置となっている。この時は、表日本の、特に海岸部に近づくほど天気がぐずつく。南大東島の低気圧を見ても、その北側に比較的広い雨域を持つので、27日夜半から28日朝にかけて山間部でも雨や雪をもたらした。しかし、大陸方面からの移動性高気圧が張り出して来ているので、西の方から天気も回復し、低気圧は足早に去り、天気の崩れも反日程度で済んだのである。冬期(厳冬期)のコース状態に関して
コース&タイム
食事
日誌
カフェオレスペシャルの作り方(500 ml)
ウィークデーのバス、特にシーズンオフともなると、始発イコール自家用車になる。わずか220円でバスを占有して、終点穂坂に向かう。
穂坂の町では、放送で町民に要件を伝えているというように、非常に団結しているようだ。朝、行き交う人々すべてに「おはようございます。」と挨拶をされるのには驚いた。これは素晴らしい週刊だと思う。山で出会う人々に挨拶をするのはごく当たり前だが、見知らぬ旅人に町人が挨拶するのは努力を要することだ。
バス停から登山口を示す表示を見つけた頃は、空が暗くなってきて小雪がちらついていた。これには僕の天候の読みがぐらついた。夜半の雨が上がり、これから回復ンい向かうと判断して決行したのだが...しかし、所詮、登山者はアドベンチャーである。天気の移り変わりに最新の注意を払い、ひとまず全身することにした。
饅頭峠という名の峠道を分け、比較的広い道は女沢沿いに行く。しかし沢は伏流で水の流れはない。人のトレースなどはなく、5本指の獲物の足跡がある。「熊なら嫌だな...」と思いつつ何か気持ちに張りが出てくる(もっとも、熊はだた今、冬眠中と思うのだが...野犬ならもっと手ごわいだろう)。さて、心配していた天気はまだ回復の兆しが見えないばかりか、幾分降雪が増したようだ。身体を濡らすまいと早めに雨具を着用することにする。
やがてケーブル跡に出て、ここより道は狭くなる。しばらく沢沿いの道を進むと、大きな岩に突き当たる。ここは、穂坂町の旧水源地で、女岩と名付けられている。岩の間からは水が湧き出ている。さて、ここでティータイムでもとろうか。テルモスを開けると、湯気とともにほのかな香りが待っていることだろうから。
道は、女岩はを巻くように付けられており、ここからは稜線まで急な登り道が続いている。やがて沢がつまり、ジグザグを繰り返すと一気に稜線上に出る。やあ、軍手の表面が凍ってしまった。ここより大明神岳を越え、清川へと道が続いている。しかし、大明神岳までは岩尾根が延びているようだ。見た目は往復30分程度かな。茅ヶ岳へは左の道を取る。胃と足で深田久弥氏の終焉の地を示す木柱が建っている場所に出る。故深田氏の著書はどれも僕の気に入っているもので、その中の山行の数々のエピソードを読んでいるうちに夢中になってしまう。だから、僕の山に対する考え方や登山のスタイルにも相当影響されていることも否定できない。深田氏が分泌に追われるのを振り切って、電話もない山を笑みを浮かべながら登られている姿が目に見えるようだ。
ここから山頂へは一息だ。山頂からは、甲斐駒や鳳凰山が眺められる。ここから見ると壁のようだ、なべ焼きうどんを似たが、今一つ煮え切らない。温度が低くてガスが気化しにくいからであろう。ガソリンストーブの購入を考えなければならない。ああ、空を見るといつの間にか雪が止んでいる。
茅ヶ岳からキレットへの下りは雪がクラストしているので、アイゼンを着けることにする。アッと言う間にキレットで、目の前に槍岩が聳え立つ。石門をくぐって、しばらく登ると金ヶ岳南峰。空が明るくなり、青空がひろがってきた。雪の反射光が眩しいのでサングラスをかけるとするか。木々越しに見える金峰山も立派だ。カメラのシャッターを切るのも忙しくなる。南峰からの下りも滑りやすいが、一登りで北峰。春日を浴びながら、またテルモスに手が伸びる。
最後の頂上を後にして、浅尾へと降りる。しばらくは尾根がやせているので注意したいところだが、降りるにしたがい尾根の幅が広がる。ふと山道に↓という足跡を見つけ、ちょっとするとトンビだか何だか知らないが、いきなり目の前の岩陰より飛び去ったのにはぎょっとした。やがて目の前が開け、八ヶ岳が正面に見える所に出た。ここまで、さて何回ころんだことやあ。道が広がり、ひょっこり扇平の休憩舎に着いたら、もう里へはすぐそこ。霜柱が建った道を踏み抜きながら行くと、しばらくでアスファルトの道に出る。ここからバス道までもかなりの道のりなのだが、運よく地元のオッチャンの車に便乗させてもらって、ちゃっかり韮崎駅まで直行できた。韮崎駅では、女子高生のちゅもくの中?、登山靴の泥落としをしていたのでした。オシマイ。フォトアルバム
茅ヶ岳をもっと知るためのウェブサイト
茅ヶ岳をもっと知るための本、地図、ガイドブック